エールホームクリニック

ドクターズコラム

2021年8月12日

今年も梅雨明けとともに始まったセミの鳴き声をきいてから、早くも1ヶ月が経とうとしています。

先日、自宅近くの公園にある古い大木の前を通り過ぎた際に、ミーンミンミンミン…、ジージージー…といった無数の声を耳にして以来、セミのことが妙に気になってしまい、いろいろと調べてしまいました。

セミは卵→幼虫→成虫という不完全変態をする昆虫です。卵は枯れ木などに産み付けられた後、翌年の初夏にようやく孵化し、地中に潜っていきます。
地下では、木の根から汁を吸って栄養を得ていますが、その生活史は解明されていないことが多いようです。
幼虫の期間は、種や環境によって異なりますが、日本のセミは1年~6年程度です。
一方、アメリカには周期ゼミといわれる種類のセミがいます。
その代表である17年ゼミは、幼虫の時代を17年もの間、地下で過ごします。
地中で生活するということは、一見安全なことに思われますが、天敵は意外に多く、他の虫やモグラに捕食されてしまう場合や、薬膳料理の素材として用いられる冬虫夏草のような菌類に寄生されて死ぬこともあります。
セミの幼虫にとって長い地下生活は、決して居心地のよいものではなさそうです。

自身を振り返ると、15年前に長岡市に来てから10年以上、まるで地下生活者のごとく安住したつもりで生きていましたが、実際のところは限られた人との関わりのみを続け、世の中の多様な情報に触れようとせず、思考停止して身動きできない状態にあったように思います。
ところで、今年は17年ゼミが発生する年で、アメリカの各地で多くの幼虫が地上に出てきて羽化したと報道されています。
古代中国では、地中から出てきて飛び立つセミは「生き返り、復活、再生」の象徴とされていました。私は前職を辞して昨年9月1日からエールホームクリニックに参加しました。
優れた同僚、スタッフたちとのフラットな関係のもとで、大勢の人々から協力をいただき、これまで見たことや経験したことのない多くの物事にチャレンジし、楽しみながら日々学んで働いています。

まさに、地中から飛び出し「生き返り、復活、再生」できたと実感しています。

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