エールホームクリニック

小児皮膚科

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皮膚の悩みは、年齢を問いません

当クリニックは小児科が併設されていることもあり、小児の患者さまが数多く来院されます。お子さまの皮膚トラブルは、ご本人だけでなくご両親を始めとしたご家族もお困りになるものです。お子さまのお肌は、年齢や季節によってさまざまな皮膚疾患を起こします。
赤ちゃんのころであれば、おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)や乳児湿疹はどなたでも経験する可能性がありますし、小学校高学年や中学生ころの年代になれば、にきび(ざ瘡)が出てくるようになります。
アトピー性皮膚炎は年齢を問わず、ご本人とご家族を悩ませる代表的な皮膚疾患です。
季節によって現れるものとしましては、夏場であればあせも(汗疹性湿疹)、冬であればカサカサ肌の湿疹(皮脂欠乏性湿疹)です。コロナ禍になり、消毒をする機会が増えたため、手荒れを繰り返すお子さまも多い印象です。
その他には感染症も日常的に見られます。皮膚に直接的にウイルスや細菌が感染を起こす感染症は、ウイルス性疣贅(イボ)、伝染性膿痂疹(とびひ)、伝染性軟属腫(水イボ)などが挙げられます。また、発熱や全身倦怠感、カゼ様症状といった全身症状を起こす感染症で、皮膚にも症状の見られるものがあります。水痘(水ぼうそう)、伝染性紅斑(リンゴ病)、手足口病などは遭遇する機会が多く、皮膚症状から診断がはっきりとすることがほとんどです。

このように皮膚の疾患には、さまざまなものがあり、適切な対応を行うためには皮膚科専門医の診断が重要になると、わたしたちは考えています。
皮膚科専門医が4名在籍する当クリニックでは、お子さまの皮膚疾患に対して、皮膚科が積極的に介入し、よりよい治療を行ってまいります。
またアトピー性皮膚炎のあるかたでは、気管支喘息を合併していることもあり、小児科と連携して総合的な診療を行ってまいります。
どんなささいなお悩みでも構いませんので、お子さまの皮膚のことに関してはなんでもお気軽にご相談ください。

代表的な対象疾患

アトピー性皮膚炎
アトピー素因という、いわゆるアレルギー体質のある方に生じやすいといわれています。アトピー素因とは、①ご本人やご家族が気管支喘息・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎や結膜炎のいずれかもしくは複数の疾患を持っている②IgE抗体を産生しやすい素因、と定義されています。
多くの患者さんでは、生まれつき皮膚の乾燥があり、体のいろいろな場所にかゆみのある湿疹が出現し、良くなったり悪くなったりを繰り返します。このような皮膚の状態がありますと、皮膚の重要な役割の一つであるバリア機能が低下し、皮膚を介してダニやホコリといったさまざまなものにアレルギーを生じます。実際にアトピー性皮膚炎の患者さんではダニやホコリに対するアレルギーのある方が多くみられます。症状を悪化させる要素として、生活環境も影響するといわれていますので、お部屋のこまめな掃除や衣類・寝具の洗濯などをしっかり行うことも症状の改善・悪化予防につながります。また夏場の汗や冬場の乾燥、体の洗いすぎなども悪化要因になりますので、普段からのスキンケアも大切です。
治療の中心は、保湿剤やステロイド剤・免疫抑制剤(タクロリムス軟膏)の塗り薬です。
さらに2020年には、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬という新しい塗り薬(デルゴシチニブ軟膏)が登場しました。きちんと塗り薬を使用することで、多くの方は症状が改善し、かゆみも軽減します。また、近年ではアトピー性皮膚炎があることで、幼少期に皮膚を介して食物アレルギーを生じる場合のあることがわかってきています。そのため乳幼児や小児のころからしっかりと塗り薬による治療を行って、皮膚をよい状態に保つことが重要であるといわれています。毎日塗り薬をきちんと塗るということは、なかなか大変な作業ではありますが、皮膚をよい状態にしておくことで、生活の質の向上も望めると考えますので、できるだけお薬を塗るようにしてみてください。
塗り薬のみで症状の改善が不十分な場合には、抗アレルギー剤といわれるかゆみをやわらげる飲み薬を使用することがしばしばです。
アトピー性皮膚炎の治療は、時間をかけながらじっくりと継続的に行っていくことがとても重要です。

おむつ皮膚炎(おむつかぶれ)
おむつを着用している乳幼児期に見られる陰部の皮膚炎です。尿や便の刺激、おむつ自体の刺激により起こります。症状が軽い場合にはワセリンやアズレン(アズノール)の外用で対応できますが、症状が強い場合には、適切な強さのステロイド外用剤の使用を行います。
区別がつきにくいものとして、カンジダという真菌(カビ)による皮膚症状のことがあり、ステロイド剤の外用で悪化します。その場合には、顕微鏡での検査を行って確認が必要になりますので、皮膚科医による診察が重要です。

乳児湿疹
顔面を始めとして、全身のどこにでも起こります。乳児期であれば、皮脂の一時的な分泌増加により脂漏性皮膚炎として、主に顔面や頭部に症状が出ます。その後は皮脂が減少し、乾燥肌の状態となり、全身に湿疹が出ることがあります。保湿剤やステロイド外用剤を適切に使用することが重要です。また体を強く洗いすぎることで肌の乾燥を悪化させることがありますので、入浴時の体の洗い方にも注意が必要です。

伝染性膿痂疹(とびひ)
乳幼児から小学生くらいまでのお子さんによくみられます。夏場に多いです。皮膚にブドウ球菌もしくはレンサ球菌という細菌が感染を起こすことで生じます。いろいろな場所の皮膚に、水ぶくれができて、破れるとジュクジュクした浅い傷になります。皮疹があちこち増えていくため、とびひといわれます。
接触することで感染するため、互いに接触することの多い子供達の間(通園先の同級生や兄弟など)で感染が広がることがあります。
治療は、病変の範囲が狭く軽症の場合には、抗菌剤の塗り薬でよくなります。病変の範囲が広い場合には、飲み薬の抗菌剤も使用します。おおむね1~2週間程度で治癒します。
兄弟のなかで患者がいる場合には、入浴やタオルなどは別にしたりすることが大切です。
保育園や学校などは、患部をガーゼで覆っていれば、休む必要はありません。

ウイルス性疣贅(イボ)
ヒト乳頭腫ウイルス(パピローマウイルス)の感染により起こります。
手足によく見られ、お子さんの患者さんが多い傾向にあります。ありふれた疾患ではありますが、一部の患者さんでは数年にわたって治療が必要になる場合もあります。
典型的には、手の指や足の裏などに表面が少しザラザラした感じの1㎝くらいまでの皮疹ができます。接触して感染しますので、指の側面にイボがあると、隣の指の当たる場所にもイボができたりします。接触してうつるとはいえ、いつどこでうつったかはよくわからないことがほとんどです。
治療は、液体窒素による冷凍凝固療法が主体です。液体窒素で冷やした綿棒や専用の噴霧スプレーを用いて、患部を凍結させることでウイルスを死滅させる治療です。治療効果は高いといわれますが、繰り返しの処置が必要で、処置時に痛みを伴うという欠点があるため、小さいお子さんにはできないこともあります。すぐには治らないことが多いため、継続的に治療をしていくことが重要です。

伝染性軟属腫(水イボ)
伝染性軟属腫ウイルスによる感染症で、体や腕など全身のどこにでも見られます。
2mm~5mm程度のやや光沢のある皮膚色の丘疹(プツプツ)が出現します。プールのビート板などを介して、接触による感染すると考えられています。
2年ほどで自然に軽快するため、とくに治療を行わないことも多いですが、整容面などの問題や増加傾向のある場合には、ピンセットを使用して摘除を行います。

ざ瘡(にきび)
年齢的には中学生になるころ(思春期)からでき始め、20歳くらいまでよくなったり悪くなったりを繰りかえす方が多いです。
このころになると性ホルモンの分泌が増えることで、皮脂の分泌も増加します。そこに毛穴のつまりが起き、皮脂が毛穴から出られなくなりなることでニキビが出きはじめます。面皰(コメド)といわれる状態で、外見的には白色(皮膚色)や黒色のブツブツのため、白ニキビとか黒ニキビと呼ばれます。面皰の中で、アクネ菌という常在菌が増えると炎症を起こし、赤く腫れぼったいブツブツになります(赤ニキビ)。治療をせずに放っておくと、ニキビ痕を残す場合がありますので、しっかりと治療をすることが大切です。
ニキビの治療は、塗り薬が中心です。現在は、主に赤ニキビに対して使用する抗菌剤(クリンダマイシン、ナジフロキサシン、オゼノキサシン)、主に白ニキビ・黒ニキビに使用するレチノイド製剤(アダパレン)、アクネ菌の増殖を抑え毛穴のつまりを改善する効果のある過酸化ベンゾイル製剤、これらの合剤などがあり、種類がたくさんあります。患者さんそれぞれのニキビの状態をみながら、これらの塗り薬を適切に使っていくことで症状の改善が期待できます。

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