子宮頸がんは95%以上がヒトパピローマウイルス(以下HPV)感染によるものと言われています。HPV感染を予防することで子宮頸がんの発症リスクは減らすことができます。HPVワクチン接種後に報告された痛みなどの副反応については、その後の調査により、HPVワクチン固有の副反応ではない可能性が高いと考えられています。
当クリニックでは子どもたちを守るために、少しでも多くの接種機会を提供していきます。
ヒトパピローマウイルスについて
HPVは性交渉により子宮に感染し、子宮頸がんや尖圭コンジローマ(性器まわりの尖ったイボ)の原因となるウイルスです。
HPVには様々な型が存在します。HPVの中でも、特に重要なのが16型と18型です。この2つの型が子宮頸がんの原因となるHPV型の65.4%を占めており、HPV16型と18型を予防するだけで多くの子宮頸がんを予防することができます。
すでに感染しているHPVを排除することはできませんが、感染前にワクチンを接種すれば、子宮頸がんを予防する効果があると言われています。
HPVワクチンについて
HPVワクチンは2価ワクチン(サーバリックス)、4価ワクチン(ガーダシル)、9価ワクチン(シルガード9)の3種類があり、同じワクチンを合計2回または3回接種します。
◆シルガード9(9価)
シルガード9は子宮頸がんの発症につながる16,18型に加えて尖圭コンジローマ発症につながる6,11型を従来通り予防でき、その他の子宮頸がん高リスク型HPVの31,33,45,52,58型も予防することができます。これにより子宮頸がん原因となるHPV型の88.2%をカバーすることが可能です。
<シルガード9の詳細はこちらでご確認ください>
◆ガーダシル(4価)
ガーダシルは子宮頸がんの発症につながる16,18型に加えて尖圭コンジローマ発症につながる6,11型の予防効果があります。
◆サーバリックス(2価)
HPVの中で特に重要な16,18型を予防するワクチンです。
当クリニックでは、2023年4月から公費対象となった9価のシルガード9をお勧めしています。
2価のサーバリックス、4価のガーダシルの初回接種は行っておりません。すでにサーバリックスやガーダシルの接種歴がある場合は原則として同一ワクチンでの接種となりますが、交互接種も可能です。サーバリックスやガーダシルの接種を希望される場合にはお電話でお問い合わせください。
接種について
当クリニックでは公費による接種、自費による接種のいずれにも対応しています。
<公費接種対象者>
・小学校6年生~高校1年生の女子
・【令和8年3月31日まで】平成9年度~平成20年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2009年4月1日)の女性で、令和4(2022)年4月1日から令和7(2025)年3月31日までにHPVワクチンを1回以上接種していて、接種が完了していない方
該当者にはお住まいの市町村からお知らせが届きますので、そちらをご覧ください。
無料接種が可能となる方の要件など詳細情報は厚生労働省のホームページをご覧ください。
<接種当日のご案内>
・母子手帳、予診票を忘れずにご持参ください。
・接種後、院内にて30分間の待機時間があります。
当クリニックで接種可能なHPVワクチン
ワクチン名 | ワクチンの種類 | 接種 回数 | 一般的な接種間隔 | 接種が すすめられる方 | 1回あたりの費用 (自費) |
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シルガード9水生懸濁シリンジ | 不活化 | 3回 ※2回のケースもあり <詳細> | 2回接種の場合 1-2回目の間:6ヶ月 3回接種の場合 1-2回目の間:2ヶ月 1-3回目の間:6ヶ月 | 思春期~若年成人の女性 | 33,000円 (税込み) |
ガーダシル水性懸濁 筋注シリンジ | 不活化 | 3回 | 1-2回目の間:2ヶ月 1-3回目の間:6ヶ月 | 思春期~若年成人の女性、 接種希望のある9歳以降の男性 | 17,600円 (税込み) |
サーバリックス | 不活化 | 3回 | 1-2回目の間:1ヶ月 1-3回目の間:6ヶ月 | 思春期~若年成人の女性 | 17,600円 (税込み) |
※ワクチン接種にはご予約が必要となります。
・ガーダシル水性懸濁筋注シリンジ、サーバリックスをご希望の方はお電話にてお問い合わせください。
・シルガード9をご希望の方は以下のバナーよりご予約ください。