エールホームクリニック

ドクターズコラム

突然の小包

2022年6月27日

先日、大学の友人から小包がおくられてきました。彼とは最近会えておらず、連絡は毎年の年賀状くらいです。
お中元のやり取りはしてないし、特にめでたい事もありません。
「要冷凍」の小包を見ても中身が想像できず、しばらくダンボールとにらめっこしました。

開いてみると、中にはジビエのソーセージやハムが入っていました。『ジビエ』とは『狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉』を意味するフランス語で、ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化だそうです。
フランス料理界では古くから高級食材として重宝され、高貴で特別な料理とされています。

小洒落たプレゼントは嬉しかったのですが、嬉しさと同時に一つの疑問が浮かびました。「なぜ熊みたいな男が突然ジビエを送ってきたのだろう…?」と。

お礼がてら連絡してみると、彼は脱サラして移住し、ジビエのセレクトショップを開いていました。ハムやソーセージも良いですが、短時間でも昔の友人と話をするキッカケができたこと、彼が元気に仕事をしていることが分かったことが何よりも嬉しかったです。

「野生鳥獣の捕獲を行って自然環境や農産物を守るだけでなく、『鳥獣被害にあっている人』と『ジビエに興味がある人』をつなぐことで地域の活性化とジビエ文化の普及をしていきたい。」と熱く話す彼は、とてもイキイキしているように感じました。正直ジビエには興味がなかったし、今も詳しくありません。しかし、志を持ってイキイキと仕事をしている人は素直に応援したくなります。

彼に連絡し終わった後、自分のことに置き換えて考えてみました。
私も(脱サラというか分かりませんが、)別の県から引っ越してきました。
地域にとけ込む医療を目指して、仲間と一緒に熱意を持って仕事をしているつもりです。
彼と僕は似た者同士だから余計に応援したくなったのかも知れません。

僕も一生懸命自分の仕事をして、MBVの価値観を発信したいと思っています。
少しでも地域のために、そして地域から応援してもらえるように頑張っていこうと決意を新たにしました。

彼から届いた要冷凍の小包には、新鮮な「熱意」が詰まっていました。

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