最近読んだ本について
最近読んだ本で面白いと思った本の一つが『成功者の告白』(神田昌典著)です。
最近、ほとんど仕事と趣味のボルダリングで日常生活が完結しているので、テーマがあまりなくて固い内容になってしまいました。
成功への道のりはいくつもありながら、基本的に生じてくる問題や辿る道のりは似通っていて、どうしてそういったことが起きるのか、といったことを経営学と心理学の観点から、ストーリー仕立てで解説しています。
医療の分野では、経営の成功と医療の成功が一致しないことが多く、自分たちが成功者というのはいろんな意味でおこがましい上に、僕などは起業にあたってサポートする側だったので、そういった意味でもおこがましいです…。
ただ、当法人としてはおかげさまで3年間やってきて、二つ目の拠点も順調に来院者数が増えてきて、今のところ、小さな成長カーブを一つか二つくらい乗り越えたところと言えるなぁと感じました。
長岡市内では唯一ですが、似たスタイルのクリニックは他にもありますし、今後、医療業界全体に大きな波が来ることを考えると、着実にこれからも幾つかの波を超えていく必要が出てきます。
大きくなってきたことはいいことですし、今後も頑張っていく必要があるのですが、やはり、急激に大きくなってきた反面整理しなくてはいけないことも出てきます。
拠点が一つ増えたことで、意思疎通が取りづらくなったり、そのためのルールが生じたりします。これは今までなかったことで、大きくなってくるってこういうことなんだなぁと実感します。
今回のタイトルになっている本でも、ベンチャー企業は、最終的に、成長曲線のS字カーブを乗り越えて成熟期になった後、会社をシステム化していく必要があると書いています。その上で、必要なピースとして大きく分けて「起業家」・「管理者」・「実務家」・「まとめ役」があり、それぞれがバランスをとる必要がある。どこか一つが欠けても、逆に強くなりすぎても会社は大きくはなれずに破綻する。というのが印象的でした。
当法人でも今では、「組織化」がキーワードになっています。今の組織では、欠けてはならない人があまりにも多すぎます。持続可能な医療を提供していくためには、組織化を行い、誰が見てもわかるようなルールを作り、責任や仕事を分散することを目指していくことが、今後は不可欠になりそうです。
皆様に安定して、良い医療を提供するために、会社としての成熟も必要になってきた段階です。
ご時世的にも意識されるところではありますが、医師としての立場もある中で、ガバナンス・コンプライアンスといったことも、自分が思っている以上に敏感になる必要があるなぁというところも含めて勉強になりました。
信頼してもらえる医療機関として、より一層邁進しようと思いますので、何卒、よろしくお願いします。
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