エールホームクリニック

シルガード9について

9価のヒトパピローマウイルスワクチン(以下HPVワクチン)は、2014年に米国で承認されて以降、子宮頸がんワクチンのグローバルスタンダードになりつつあります。日本でもシルガード9という薬品名で2021年2月から接種費用を自己負担して任意で接種できるようになりましたが、高額ということもあり、普及していませんでした。
しかし、2023年4月よりシルガード9が公費接種の対象となりました。今後は日本でもシルガード9が普及していくと思います。
シルガード9の有用性については<こちら>をご覧ください。今後HPVワクチン接種をご希望の方はシルガード9をご検討ください。
過去にシルガード9以外のHPVワクチンを接種したことがある方は<こちら>をご覧ください。

◆接種方法
公費対象年齢:小学校6年生の4月~高校1年生の3月末日までの女性(またはキャッチアップ接種で予診票をお持ちの方)
接種回数と接種間隔:
・初回接種が15歳未満の場合 2回または3回(諸外国では健康な女性の場合2回が一般的で、2回でも効果は劣らないとされています)
・初回接種が15歳以上の場合 3回

◆交互接種について
過去にシルガード9以外のHPVワクチン(ガーダシル、サーバリックス)を接種していて、途中からシルガード9に変更することを交互接種と呼びます。
日本、諸外国、WHOの推奨ではいずれも「原則として同一のワクチンを接種する」ように勧めていますが、途中からシルガード9に変更しても免疫は正常に獲得でき、副反応には大きな差がないとされています。(Chantal Sauvageau et al. Hum Vaccin Immunother.2020;16(3):590-594)
原則として同一ワクチンでの接種となりますが、ご希望の方は交互接種も行いますので、シルガード9をご予約の上、過去の接種記録を持ってご来院ください。

<交互接種における接種回数>
その他のHPVワクチン+シルガードで合計3回

<交互接種における接種間隔>
2回目の接種の場合:1回目から1か月以上あける
3回目の接種の場合:2回目から3か月以上あける
(接種間隔が長い分には問題なく、1回目からやり直す必要はありません)

※すでに3回のHPVワクチン接種を終えている方の場合、追加でシルガードを接種することは推奨されていません。


◆シルガード9の有用性
子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(以下HPV)には様々な型が存在します。
子宮頸がんの原因となりやすい高リスク型HPVの中でも、特に重要なのが16型と18型です。この2つの型が子宮頸がんの原因となるHPV型の65.4%を占めています。公費での接種が認められている子宮頸がんワクチンは2価のサーバリックス、4価のガーダシル、9価のシルガードの3つで、いずれも16型と18型を予防する事ができます。


ガーダシル、サーバリックス、シルガード9の違い

しかし、その他の高リスク型HPVも存在します。特にアジア人ではHPV52/58型による子宮頸がんが多いとされています。

世界のHPV関連子宮頸がんにおけるHPV型の分布

シルガード9は6, 11, 16, 18型に加えて、高リスク型HPVの31, 33, 45, 52, 58型を予防することができます。これにより子宮頸がん原因となるHPV型の88.2%をカバーすることが可能です。

◆日本における子宮頸がんのHPV型分布

◆シルガード9の副反応
国際共同後期第Ⅱ相/第Ⅲ相臨床試験(001試験)における有害事象の報告ではシルガード9とガーダシルの副反応が比較されています。両者とも90%前後の患者さんに注射部位の疼痛を認めますが、接種後の発熱は5%程度です。

こちらからコロナウイルスワクチンの予約はできません
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