見附市の小児集団接種を経験して
3月28日に見附市の5-11歳を対象にコロナワクチンの集団接種を行いました。
事前の予約で、定員の400名に達したものの前日に約20件のキャンセルがあったそうです。
予約管理を担当した見附市職員の方に話を伺ったところ、「濃厚接触者になってしまったから」「近くに濃厚接触者がおり、会場に迷惑をかけないため」という理由でのキャンセルが多かったとのことでした。
僕の他に内科、皮膚科の先生に協力してもらい、合計359名の接種を行いました。
今回の会場運営は、予約管理と会場の提供を見附市が担当し、会場レイアウトの検討や当日の受付、接種、経過観察、接種者管理システムの登録などは当クリニックが行いました。
今回特にこだわったのは会場の雰囲気づくりです。
今日のために看護師や事務スタッフが創意工夫を凝らして、子供が楽しめるような会場を作ってくれました。
かわいらしい会場の装飾をして、ご褒美のシールや塗り絵の配布を行い、リラックスできる音楽をかけて、間違い探しなどのアトラクションコーナーを作りました。
私の接種ブースからは接種後の子どもと家族の様子がよく見えましたが、皆さんリラックスした表情で決められた時間を静かに待っていました。
特に印象深かったのが、子供が掲示物やご褒美シールを楽しそうに眺めている様子です。
「この日のために頑張ってきてよかった」とスタッフ一同とても嬉しい気持ちになり、元気をもらいました。
スタッフが作ってくれた会場は予想より遥かに素晴らしく、終始和やかなムードでした。
5-11歳が対象なので中には泣いてしまう子供もいましたが、接種を終えて少しすれば落ち着き、15-30分後には何事もなかったかのように帰っていきました。救急対応を要した方は1人もいませんでした。
また、待機場所で少し距離を取りながら、友達に「久しぶり」と声をかけながら手を振っているお子さんやご家族も印象的でした。
どうやら待ち合わせして来たのではなく、たまたま会場に居合わせたようです。大声で話すことはなく、互いに少し挨拶をする程度の様子でしたが、表情が緩むのが見て取れました。
同年代の子供が同じ場所で集団接種を行うのは個別接種と違った良さがあるものだなと感じました。
3週間後の4月17日には2回目の集団接種を予定しています。
5-11歳のコロナワクチンは接種に努力義務が課されているわけではありません。接種を選択された方すべてが少しでもリラックスして接種を終えられるように、次回もスタッフ一丸となって頑張りたいと思います。
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