~はじめに~
エールホームクリニックを設計させて頂きました、(株)b.s建築設計の宇佐美です。
私の方からエールホームクリニックの施設・院内紹介をさせて頂きます。
施設特徴
- 内科、リウマチ科・膠原病科(小児科、皮膚科、アレルギー科、総合診療科:2021年4月14日オープン)がそろうクリニックです。
- 駐車場は第1~第3駐車場を設け、60台以上を確保し、冬場の来院も安心して頂けるように、消雪設備も設けています。
- 院内は全てバリアフリーとし段差を設けないことで、小さなお子様~高齢者の方まで幅広い安全に配慮しています。
- 院内を土足方式とすることで、小さなお子様や高齢者の方の靴の脱ぎ履きの負担を無くすだけでなく、車いすやベビーカーで直接診察室まで入ることが可能です。
- 感染対策として、患者さまが利用する部屋全ての換気量を、建築基準法第28条の必要換気回数の4倍以上にし、空気の入換えを行っております。
外観


白を基調とした配色とし、街並みの風景に溶け込むように配慮しています。
街並みに明るさと安心を届けられるように、夜は建物全体を間接照明のやさしい光で照らしています。
フロアマップ

感染待合室(予防室)


エールホームクリニックでは感染待合室を設置し、感染症の疑われる患者さまの導線をわけさせていただくようにしています。
以下のような感染力が強い感染症が疑われる場合に、感染待合室にご案内します。
- 高熱と全身に発疹が出ている(はしか、水ぼうそう)
- 2週間以上続く咳と微熱や血の混ざった痰が出る(結核)
- 原則として全ての診療を予約制としています。WEB予約システム、または自動電話予約をご利用ください。


待合室
開放感ある吹抜けの待合室を設けており、成人用と小児用で待合室のエリア分けを行っています。
正面にあるモニターにて、診療の呼び出し・会計の呼び出しを行っています。


受付
玄関正面と待合室中央に設け、常駐している数名のスタッフが、待合室全体の管理や患者さまのお困り事に対応できるようにしています。
車いすの方も含め、座ってでの応対も出来るように、受付カウンターの一部を低くしたカウンターテーブルを設けています。


トイレ(成人待合室側)
トイレは成人待合室側と小児待合室側にそれぞれ設け、計4ヶ所設けています。
多機能トイレを設け、車いすにも対応しています。


トイレ(小児待合室側)
小児待合室側にも多機能トイレを設け、おむつ替えシートも設置しています。
プライバシーに配慮した、空調完備の個室授乳室を設けております。


診療室
患者さまの歩行負担が少なくなるように、待合室から直接診察室へ出入り出来る計画としています。
内科と小児科の診察室を広く設け、移動の負担なくエコー検査も行えるようにしています。


紫外線治療室
皮膚科専用の紫外線治療が出来る治療室を設けています。
プライバシーに配慮し、独立した部屋にしています。


エコー検査室
エコー検査や心電図検査などを行える専用の検査室を設けています。
プライバシーに配慮し、独立した部屋にしています。


検査室
最新の多項目自動分析装置を主にした、様々な検査機器を設けています。
数名の検査技師が常駐し、即日検査を可能にしています。


X線室
空調完備のX線室を設けています。
低被ばくのレントゲン検査機器を設け、閉塞感を軽減するため広い部屋にしています。


処置室(成人用・小児用)
待合室と同じく、成人用と小児用の処置室を別々に設けています。
患者動線に配慮し、診察室や待合室から直接出入り出来るようにしています。
スタッフ室


ワンフロアの理念に基づき、ドクターやスタッフ共用のスタッフ室です。
休憩、カンファレンス、勉強会といった様々なことを共有する為に、広い空間を設けました。
~おわりに~
設計依頼をいただいてから、建物が完成するまでの1年半以上、ドクターやスタッフの皆さんと様々な意見交換をさせて頂き、医療法人メディカルビットバレー 第1弾となる「エールホームクリニック」という素晴らしいクリニックの完成となりました。
クライアントと建物を設計していくにあたり一番大事な事は、何を理念にかかげ、その理念に寄り添える建物を建てることだと考えながら設計をさせていただいています。
医療法人メディカルビットバレーの理念である
~ 人から医療、そして地域、垣根を超えて広がっていく「ワンフロア」 ~
に共感し、共有させて頂きながらクリニックとしての設計をさせて頂きました。
第2弾となる長岡駅前に2022年オープン予定の「エール長岡クリニック」を皮切りに、その後も医療に通じたまちづくりに貢献して頂けることを信じています。
株式会社b.s建築設計
一級建築士
宇佐美 秀輔
